妖怪しゃべり場! チャットの間 魑魅のささやき
魑魅のささやき 2022年08月のチャット会報告

定期チャット会でどんな話をしているか…

気になる(?)内容を月ごとに閲覧出来ます


チャット会報告 チャットの間 魑魅のささやき報告内容チャット会報告 チャットの間 魑魅のささやき

開催日2022年08月26日(金)
お題原始信仰と妖怪
参加人数5名
参加メンバー
(敬称略)
フォア、 八神、 けいちゃん、 雪風、 しろた

参加頂いた皆様 有難う御座いました


原始信仰と妖怪

8月のお題は「原始信仰と妖怪」。ちょうどその時期に東京日本橋で開催された「まれびとと祝祭」展に行って、皆さんとお話したくなってお題にしました。

皆さんが集まる前、魑魅茶の妖精さんがひっそりと書き置きを残してくれてました。

遮光器土偶とハート形土偶のフィギュアの写真
遮光器土偶とハート形土偶

やがて参加者が集まり、原始信仰はアニミズムなのか?ってという話にありました。
ネットの辞書引用ですが、アニミズムについておさらいしておきましょう。

アニミズム(animism):自然界の諸事物に霊魂・精霊などの存在を認め、このような霊的存在に対する信仰。英国の人類学者タイラーは、これを宗教の起源とした。

コトバンク:デジタル大辞泉「アニミズム」の解説より

これに関しては、日本の島に古くからある原始信仰は生活に密着したあらゆるものが対象に思えたので、アニミズム的ではないかって話をしました。


その直後に、「原始宗教と聞いて」と、何やら興奮気味にまた一人入室。(興奮気味というのは勝手な想像ですが)
なんとちょうど先週、アイヌの文化に触れてたそうで!

話によると、北海道は平取町の二風谷という場所で、コロナしばらく中止になっていましたが3年ぶりに、アイヌの祭り的なイベントが開催されたとの事でした。
何十年も前にアイヌの踊りを見学しましたがアグレッシブで躍動感溢れるものであり、イベントで見た踊りも「生で見ると躍動感すごい」と語っていました。

こちらの動画は、二風谷のイベントとは別の催しです。後からYoutube検索で見つけたもなので、内容はだいぶ異なっているかも知れません。
過去に私が見たアイヌの踊りは、奇声を上げたり、もっとはっちゃけていた記憶があります(笑。
踊りの他には、文字がなく口頭伝承されてきたアイヌの昔話や伝説の語りがあったようです。

また九州に住んでいる参加者は、地元ではアイヌの展示を見る機会が無く、どのようなものがあるのか気になっている様子でした。
「アイヌの衣装は他の地域にない独特さがある」というコメントもありました。
コロポックルやカムイについて、名前だけ出てました。

ちなみに東京では、上野公園近くにある東京国立博物館でアイヌ衣装などが常設展示されています。縄文やカッコいい日本刀もたくさん展示されています。

「沖縄も自然崇拝的なものは残ってそう」ってことだったので、テーマのきっかけとなった沖縄のまれびと信仰についても皆さんに話しました。

高島屋史料館TOKYOで8月まで催されていた企画展 まれびとと祝祭では、柳田国男氏の弟子であり、「まれびと」を提唱した折口信夫氏に最も影響を与えた沖縄の八重山諸島を中心に、各地のまれびと祭祀の写真や動画を見ることが出来ました。
同様の日本の古代祭祀に芸術のルーツがあったらしく、岡本太郎氏の作品もありました。そのせいか、ちょっと変わった人々が集まってて面白かったです。なんだこれは

沖縄に伝わる「ニライカナイ」は、死者が住む場所で生なるものは立ち入ることが出来ない特別な神域。
「まれびと」は、ニライカナイのような特別な空間…異界からやって来る来訪神のようです。

これに対して、「まろんど神(客人神)と似てますね」「貴種流離譚ですね」と、やはり参加メンバもそれぞれ思い当たる節がある様子でした。

続いて、
「昔話に村に外部の人が訪れるのがあって、それで訪れた人から福が持たされるとか話があったような」
「家に突然人が訪れる鶴の恩返し(八雲の雪女も?)の民話もそれじゃないか?」、
「昔の閉鎖的な日本の村社会では、外部の人は脅威かな」
と様々な意見がありました。

疫病退散 牛鬼の版画
疫病退散 牛鬼の版画

福も災いも持ってくる来訪神から、災いを避け福ともたらして貰うために村人がもてなす。これも民俗学で言われていることですね。
ここで浅草の牛鬼のルーツでもある牛頭天王(武塔神)の逸話を思い出したので話しました。兄弟のうち牛頭天王の化身である旅人をもてなした家族は栄え、追い返した家族は衰退したのはまさにそれです。
関連して、古事記が大陸から伝わったのではなく日本列島独自のものとであれば、牛頭天王も朝鮮半島から来た神ではなく日本独自の神になるかも?という話もありました。
参加者の一人が語っていましたが、情報源は不明です


しばらく祟り神の話になり、再び原始信仰に話が戻りました。

信仰は、生活にに根付いた「命そのもの」への祈りから始まったのではないか、というのと
山岳信仰や道祖神も原始信仰というコメントがありました。
猿田彦命の道祖神を時おり見ますが、猿田彦命が家々を回り来訪神として神楽を披露するドキュメンタリー映画で見ました(確か早池峰山の集落だった)。

また動物を殺して皮をはいだりして生活していた人たちは、時代を遡れば遡るほど宗教者としての特徴が色濃くなるようで、これも命と直結した原始的な信仰の名残のように思えます。


「原始信仰と妖怪」の他には?

お題の他には、関東で祀られる反逆のヒーロー。
あとは時事ネタで宗教と関連もありだったので、統一教会の話もしてました。

今月のまとめ


今回参加してくれた皆さんは、原始宗教に造詣があったり関心が高い印象を受けました。

命と直結した宗教宗派の境が無いときの信仰の在りかたは、学んで活かせることがたくさんありそうです。
さらに、妖怪のルーツになる事もあり、タローマンになる事もあり、原始信仰はロマンに溢れています。

配信登録するアイコンチャット会のお知らせ メール配信に登録する

登録すれば2日前ぐらいに届きます


ページ上部へ行く