2024年7月7日(日曜日)
大太刀 祢々切丸を訪ねて遡ることは2023年の5月8日_
特別展準備とやらで入ることが叶わなかった日光・二荒山神社中宮祠(読み方は「にっこうふたらさんじんじゃ ちゅうぐうし」)の宝物館。
そして、2024年6月。再び聖地へと足を踏み入れる。
なんと!
開いているではないか!スゴイ!!しかも噂の(?)特別展もやっているっぽい?!
ついでに言うと、その日は県民の日で割引き料金であった。
写真を少し離れた場所から撮影したのは理由がある。
入り口付近に行くと、そこには馬鹿でk…じゃなくて、扉からはみ出すほどに左右に伸びた広大な刀身が丸見えなのだ。
館内は撮影禁止だったから、紳士淑女のたしなみとしてギリギリ見えない位置からとなった。
そう…それこそが、1年間、邂逅を待ち望んでいた大太刀・祢々切丸だ。
長さ(全長)は3.4メートル。パンフレットによると日本一の大太刀だそうだ。
重量は22.5kgで見た目より軽い印象。「実戦では到底扱えないのでは?」という見た目だが、意外にも実戦に向けた作りにはなっているらしい。
刃は峰(みね)側の黒い部分が多い(
写真は神社公式FaceBookからどうぞ
二荒山神社宝物館には170
その中でも「瀬昇太刀」「柏太刀」(どちらも大太刀)は祢々切丸とと共に御神刀仲間で、4月の弥生祭に男体山麓の牡鹿の生皮の上に飾り立てて、神に捧げるとの事だ。
鋼の鉱物から人の手で作り上げられ、宇宙を宿し、人の生死を左右させるモノが神に捧げられるのは、命そのものの昇華の儀式だ。
ちなみに刀剣乱舞の刀剣男士・祢々切丸(通称:ねねちゃん)は、動物の皮を身にまとっている。これは弥生祭が由来なのかも知れない。
それから弥生祭では馬も神に捧げられ、馬が身に付ける装飾品も展示されていた。
刀剣乱舞では「馬当番」というのがあるのだが、そこでねねちゃん(祢々切丸)が名案とばかりに
と言う。「馬の世話する時に何言ってんだ」と思うのだが、これも弥生祭から来ているのかも知れない。宝物館で吹き出しそうになるのを必死にこらえた。
刀剣は他に、国宝の備前長船倫光や、本殿大修理を記念して作られ令和元年に完成した日光一文字の写しや、「抜丸」の銘を持つ太刀などあった。
平家に伝わり、祢々切丸と同じように自動で鞘から抜けて妖怪か何かを切った伝説を持つ抜丸を見聞きしたが(刀剣男士でもいるし)、ネット情報では「その抜丸じゃないかも?」とあった。謎である。
日光一文字写しの説明文からは神社職員の方々の思い入れが伝わってきたり、全体的に刀愛に溢れた展示に思えた。
刀剣以外には、弥生祭・二荒山神社の縁起について・二荒山開山の時代と思われる出土品が展示されていた。
二荒山神社は778年(宝亀9)、男体山に初登頂を果たした勝道上人によって建てられたらしい。
館の展示案内にはこうあった。
「奈良時代以降、(真冬の男体山の美しさは)常に人々の心を惹きつけ、そのお山に高貴な心霊が宿ると認識させてひいては律令国家の北辺の守りとまで意識されるようになったのが一番の理由だろう。」
部落研究でちょくちょく出てくる白山信仰は、雪に覆われた白山の美しさから畏怖や神秘を見いだしたとも言う。
美から見いだせる、大自然そのものの恵みと死を包み込む大いなる魂。
その大いなる魂が、山岳信仰の中心にあるのかも知れない。
宝物館以外にも色々興味深い場所を訪れた。今回は写真だけご紹介する。
次は、駅前の資料館や虫の妖怪が出たという「ねねが沢」に行ってみたい。行けるのだろうか、ねねが沢。
噂の特別展「名刀 ご神宝」は2025年2月28日までのようだから、祢々切丸や刀剣目当てで行くならばこの期間が良さそうだ。
日光は、車以外は東武バスでの移動がメインになります。東武日光駅やJR日光駅から乗れます。
電車+バスで行くなら、途中下車も気軽に出来るフリーパス利用がおススメ。(2024年6月現在)
東武バス 公式
最寄りバス停:二荒山神社中宮祠(東武バス)
中宮祠ではない「二荒山神社」からは離れているのでご注意!
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