妖怪しゃべり場! チャットの間 魑魅のささやき
魑魅のささやき 2020年06月のチャット会報告

定期チャット会でどんな話をしているか…

気になる(?)内容を月ごとに閲覧出来ます


チャット会報告 チャットの間 魑魅のささやき報告内容チャット会報告 チャットの間 魑魅のささやき

開催日2020年06月26日(金)
お題祭り
参加人数4名
参加メンバー
(敬称略)
雪風、 MERON、 フォア、 しろた

参加頂いた皆様 有難う御座いました

祭り

この時期は、新型ウィルスの影響で各地の祭りが中止となっていました。
なんとも寂しい限りなので、せめて妖怪チャットで祭りの神秘に語ろう!ってことでお題にしてみました。

参加人数は多くないですが、ログを改めてみると結構色々話してました。ちょっと長くなりそうです。ご容赦下さい。

烏森神社(東京)の写真
烏森神社(東京)

祭りは「日常」が「非日常」になる習わしです。

6月に江戸東京博物館で、「特別展『奇才―江戸絵画の冒険者たち―』」が開催されました。
江戸の絵師たちの描く妖怪も多数あり、よろずノ掲示板でも話題になっていました。

FC2ブログ記事は今は無いです

コミカルで躍動感のある江戸の妖怪は、既存の概念や常識の外側にある「非日常」であり、ある意味祭りだよねって話をしていました。


「踊るアホも、見るアホも」

このような言葉がありますが、時にアホになることも大事。アホになることで病気災害を吹き飛ばす意味だろう、という意見がありました。
きっとこれは、祭りの本質ですね。


実際に行われた祭りでは、江戸の鳥越祭りはこの年神輿は担がれませんでしたが、地元の人が集まりやしろ内にて祝詞を上げていました。

社の中は暗くて様子が見れませんでしたが、そうすることで禊の目的を果たそうとしている印象でした。
薄暗い中で人知れず行う祭祀は、多くの人が集まる賑やかな祭りとは違う厳かさ・神聖さがありました(見てないけど)。
秘儀として執り行われる宮中祭祀に通じるかも知れません。

これに対し、参加者から
「以前和歌山で経験あります。夜中宿の人と宿泊客数人で行きまして、神社さんもお参りしました。」
とコメントがありました。しろたは鳥越祭りでは中に入れなかったので、キー羨ましい!です。
また和歌山県の田舎は、海神をまつるところもあるようとも話していました。


次に水に流す文化、禊の話になりました。

日本書紀では、伊弉諾尊いざなぎのみことが阿波岐原で黄泉の穢れを祓ったとありますが、
「まあ海でも川でも、体を洗う・ちょっと泳ぐことで、穢れを落すということでしょう」
という参加者からのコメントがありました。

続けて以下を語られました。
インドから東南アジア、台湾、日本と穢れたものは水で流すという文化です。
それは気候にもよりますね。厳しい大陸では風邪ひきます。しかし湿度が高く温暖な地域では皮膚病が怖いということです。

世界の禊の話になったので、牛鬼の妖怪レポに書いた古代ユダヤ儀礼の「最古の贖罪の牛?!」を紹介しました。

一方、「穢れ」の概念について部落の本に書かれていることが多いのですが、縄文時代から狩猟で生計を立てていた人々の間では穢れの思想は無く、稲作の普及によって生じたものという見解がありました。
ただひょっとしたら、上記は差別的な意味合いでのことで「穢れ」の概念そのものは稲作普及前からあったのかも知れません(ユダヤにあったし)。その辺はお勉強不足でハッキリと分からなかったりします(/ω\)。今後の課題ですな…。

部落の「穢れ」について書かれた書籍(稲作について書かれているかは未確認)
歴史の中の聖地・悪所・被差別民―謎と真相(新人物往来社)/amazonより

あと、日本人は風呂好きなのも禊から来てるのかもって意見もありました。
禊…すなわち穢れを祓うという事は、命を護るために病や死を遠ざけるものだから、風呂で身を清めるのは理にかなっていますね。


高円寺にある妖怪専門ショップ「大怪店」で牛鬼展があり、そこでご当地妖怪雑貨屋の牛鬼を出展いました。
宣伝兼ねて皆さん話しても全く触れて貰えず(ノД`)、宇和島の牛鬼祭りの話になりました。そうだね…有名だもんね…。

巨大な牛鬼の山車が練り歩く祭りですが、文禄の役で加藤清正が朝鮮との戦いで使用した亀甲車が由来と言われています。

中国の風土や歴史に詳しい参加者の話では、古代中国で城攻めの際、巨大な櫓、車輪付きですが、それを数台使って攻めたとうことがあったそうです。火矢には弱かったらしいですが。
そういえば、キングダム(アニメ)で馬力で動く戦車のような乗り物を見ましたね。歩兵で構成された主人公側の部隊が苦戦するシーンがありました。

最初は「な~んだ。妖怪と関係ない兵器じゃん。」と興味が失せましたが、棒で刺された牛の生首を掲げるという漢神の牛頭天王の祭祀に共通している点があり、そうとは言い切れません。
漢神信仰をカモフラージュにして裏をかく作戦だったのか、はたまた何か呪術的な意味合いがあったのか。少し気になるところです。勝手な妄想が膨らみます。


「都市の妖怪 都市の闇」の他には?

お題以外も色々ありました。

永井豪氏の鬼などの漫画について。
なぜかやたら髪の話が多め。鬼太郎ネタも多め。
イエスの日本人説。初めて聞きましたが、各地を渡り歩いたというもので、放浪して神を伝播するほがいびとだったという事かも知れません。
江戸の絵師の筆のタッチについて。

今月のまとめ


「祭り」は、ハレ・非日常呼び込む祭礼。
時として常軌を逸脱することは、人が人がらしくあるために必要不可欠で、それは厄災を祓う役割を担っています。

これは、現在社会でも言える事なのでは無いでしょうか?

類似テーマの回の報告:

2019年7月「最強の妖怪を決めようぜ!(リアル編)」 宇和島の牛鬼祭の考察を語りました

関連ページ:

宇和島の牛鬼の謎|妖怪よろずノ掲示板 亀甲車の概要と考察をまとめてます

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