定期チャット会でどんな話をしているか…
気になる(?)内容を月ごとに閲覧出来ます
開催日 | 2019年7月26日(金) |
---|---|
お題 | 最強の妖怪を決めようぜ!(リアル編) |
参加人数 | 3名 |
参加メンバー (敬称略) | 雪風、 MERON、 しろた |
参加頂いた皆様 有難う御座いました
この月は創作によるキャラクタは除外した伝承等に登場する妖怪・怪異の中で、「最強」を決める回です。
報告書くタイミングで気が付きましたが、妖怪元号の霊和を決めた時と同じメンツですね(笑。何かを決めるときの固定メンバーになりつつある…?
まず、最強の妖怪として雪風さんから「牛鬼」が浮上しました。妖怪道中記でもお馴染みです。
宇和島の牛鬼まつりを紹介してくれました。
強そうに見えますし、なかなかの迫力です。
宇和島の牛鬼まつりは時期が来るとSNSで見かけるので、知ってる方も多いかと思います。妖怪の強者としては、多くの人々のイメージも重要になりますね。
宇和島市の「観光物産協会」のサイトによると、加藤清正が朝鮮出兵の時に作った「亀甲車」が牛鬼まつりの由来となっています。
亀甲車とは、堅板で箱の形を作り、それを牛革で包んで、牛の生首を棒に刺しその先に掲げ、中に兵士が入って攻め戦ったものと言い伝えられている。
(宇和島市の「観光物産協会」のサイトから引用)
これに対し、「実際に戦闘に使われたかは疑問です。火矢で攻撃されたらそれまでです。」という意見がありました。
朝鮮出兵の時はもう鉄砲をかなり使っていたらしく、機動性も必要になるから、実戦で使えるのかな?といった感じでした。
なので亀甲車は実際に持っていったわけではなく、今でいう軍事パレード…民衆に対して「行ってくるよ」的なお披露目で使っていたのかも?と、居合わせたメンバで推測をしていました。
そのままお祭りの風習になっていったのなら、自然な流れとなりますね(あくまで推測ですが)。
それにしても牛の生首を棒に刺しその先に掲げるのは、牛鬼と縁深い祇園のルーツとなっている漢神(牛頭天王)の祭礼にもあるので、むしろ敵側の風習ではないか?という疑問も残ります。
そうなってくると、漢神信仰を装ったカモフラージュ作戦とも考えられますかね?色々謎です。
どちらにしても宇和島の牛鬼は軍事と結びついた風習で、勝ち戦で活躍した亀甲車が由来なので、最強に相応しいかも知れません。
また伝承が西日本に多く分布しているため、関西弁でまくし立てそうって意見もありました。
メロンさんからは、稲生物怪録に登場した山ン本五郎左衛門が出ました。
【妖怪図鑑】 新版TYZによると、
平太郎の前に最後の怪異として現れ、魔王と名乗り、恐れなかった平太郎を認め自身を呼び出すための槌を授けたとあります。
荒俣宏先生が、何かで山ン本五郎左衛門を演じていたらしいです(笑。
神ン野悪五郎という同類の魔王がいるようですが、名前しか出てないので正体が気になっていました。
また正体は「魔王」だと言ってますが、日本でこの時代(江戸/寛延二)における「魔王」がどんなものなのかも気になります。
鞍馬天狗も魔王尊と言われてますし、「魔王」という単語は江戸以前からあったという話です。仏教の教えなどに何か由来がありそうな気がします。
稲生物怪録の山ン本五郎左衛門からは、何やら底の知れない強さを感じますね。
最後にこちらから、祟りで災害や疫病で人々を脅かす新田義興や平将門などの御霊。
実態が定かでなく正体がつかめないものは、妖怪として最強ではないかと思っているので、鵺や以津真天・ぬらりひょんも候補として挙げました。
といっても鵺や以津真天は人間に退治されてしまいますね。
今回は珍しく脱線がほとんどありませんでした。
牛鬼の延長で牛鬼と祇園の関係や、河童と治水の関係について少しありました。
珍しくお題からの脱線がせず、ほぼ最強の妖怪について語っていました。
宇和島の祭りのインパクトと軍事と結びつく風習のある牛鬼。稲生物怪録の親玉っぽい山ン本五郎左衛門が有力となりました。
妖怪にとっての「強さ」は、人それぞれ違いがありそうな気がします。
類似テーマの回の報告:
登録すれば2日前ぐらいに届きます