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開催日 | 2018年10月26日(金) |
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お題 | 見える妖怪 |
参加人数 | 3名 |
参加メンバー (敬称略) | 烏山奏春、 アキタカ、 しろた |
参加頂いた皆様 有難う御座いました
この月は参加者少なめでのんびりでしたが、妖怪芸人アキタカさんが久々に来てくれました!
一度「見えない妖怪」をお題にしたので今回は「見える妖怪」にしようって事になり、ちょうど続編って位置づけとなるでしょうか。
まず、烏山さんからの「見える見えないの基準は何だろうか」という問いかけから始まりました。
見えない妖怪にあった、
>笠や蓑を着てたら見えなくなる鬼
>平安京の陰陽師にあるような特別な能力あるものしか見えない鬼
それから、ゆかりのある人や特定の人の前にのみ現れる現代の怪談・都市伝説の幽霊にあるように、特定の条件で見えるケースが結構あるよねってなりました。
一方、天狗は「天狗倒し」は音の怪異(木を倒すような大きな音が聞こえる)ですが、力比べをするケースは見えることが前提と考えられ、
河童は基本見えるのが当たり前で、道中記にある治水工事を手伝った河童も見えることが前提となりますが、見えないって話もあるようです(詳細不明)。
天狗や河童のように広く分布し伝承内容も異なる妖怪もまた、見えたり見えなかったりするようです。
完全に見える妖怪としては、動物系ほとんど見えるんじゃないかって意見がありました。見越し入道の正体は狐狸とも云われますが、狐狸が化けるのはやはり「見える」ことが前提となりますね。
同じ「化ける」でも道具が化ける付喪神は、伝承の元となる絵巻に「彼ら目に見えぬ化生の者」とあります。元は仏教の教えから来るので、概念の要素が強いのかも知れません。
山姥とかも見えますねって意見もありました。はっきりした容姿の特徴があり、実際に追いかけて来ることからですね。
山姥は天狗や河童同様、地方によっては姿が見えないケースがあるのかも知れません。
後に「可視化」から、元々見えなかった怪異が絵師によってキャラクタ化されていった妖怪が出てきました。
水木漫画でお馴染みのアズキトギやスナカケババ。
スナカケババは、柳田國男が妖怪名彙で、「姿は見た人は無いというのに婆といっている」と書いていたそうです。婆の姿になるのは必然かも知れません(笑。
ヤマビコも当然見えない怪異ですが石燕が絵にしていた、というのもありました。
今まで、音や気配だけの存在が描かれて可視化していったのは江戸時代が始まりで、妖怪の革命期と言えますね。
ちょうど常連さんの一人であるババンバさんが岩石の妖怪学の講演を聞いたばかりだったので、せっかくだからお話させて頂きました。
子どもの夜泣きのような声を出す夜泣き石。玉藻前が封じられた殺生石。背負うと重くなるオッパショ石。仇の居場所を教えてくれる石。
岩がしゃべり出したり女性に化けたりするなど改めて検証すると色々あり、「岩石」のくくりで注目するのも面白いですね。
個人的には「味噌をくれ」と言ってひしゃくを差し出す、ちょっと緊張感の無い怪異が好きです。
wikipediaに石の怪異を纏めているテキストがあったので、リンク掲載しておきます(執筆感謝です!)。
アキタカさんから、「昔の方は『子供が亡くなると地蔵を拵えたり』とか、やはり石には特別な想いが宿るとかだったんでしょうねー!」とコメント頂きました。
辻を特別な空間としそこに祀った道祖神も石だし、石に纏わる怪異が多いのもそのあらわれと言えますね。
そこから、石の建造物が化ける怪異についてもありました。
幽霊として脇差・にっかり青江が切った五輪の塔(石灯籠)。宿直草(江戸時代に書かれた怪奇小説)に掲載された女郎蜘蛛の話も、五輪の塔か何かが子供の姿に変じたってことです。
ちなみに脇差青江の逸話は、女郎蜘蛛の話がベースじゃないかって意見がありました。
見える妖怪の他には、妖怪活動⁼妖活の言葉を広めようって盛り上がってました。
「ヨウ!カツ!ヨウ!カツ!」
あとは参加した妖怪イベントや刀剣イベント、刀剣そのものの話もたくさんしました。
見える妖怪は、次の2つに分かれていました。
・元々の怪異として見えているもの
・元々は見えてないけど、後世にキャラクタ化され見えるようになったもの
古代から神聖視・特別視されていた「石(岩)」は、そのあらわれか怪異が多彩でした。
登録すれば2日前ぐらいに届きます