定期チャット会でどんな話をしているか…
気になる(?)内容を月ごとに閲覧出来ます
開催日 | 2018年1月26日(金) |
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お題 | 犬談義「しっぺい太郎に知らせるな」 |
参加人数 | 7名 |
参加メンバー (敬称略) | ババンバ、 馨、 はてな、 烏山奏春、 ひだまりこたつ、 もうだ、 しろた |
参加頂いた皆様 有難う御座いました
2018年最初のチャット会は、多くの参加者で賑わいました。
その中で、馨(かおる)さん初参加で来てくれました≧▽≦メデタイ!妖怪好きになるきっかけとして、素敵なエピソードを話してくれました。後ほど紹介します。
2017年2月の定期チャット会「動物の妖怪」では、犬の場合は人に害をなしたり怪異であったりするケースより、人を守護したり手助けをするケースが主流とありました。しっぺい太郎や桃太郎の犬など。
今回は、「犬の妖怪と言うと、やっぱり犬神かなぁ」と憑き物筋から、「柳田國男氏の妖怪名彙には送り犬と迎え犬の記載がありますね」と山中の妖怪。さらには送り狼。また妖怪は「狼の方がイメージ強い」という意見もありました。
戌年にちなんでか、ちょうど【妖怪図鑑】新版TYZで犬妖怪特集をしていたので、みんなで見てました(笑。有難うございます。
初めて聞く名前の妖怪もあり、「おぉぉ。。これはすごい」「この辺は知識レベルが違いすぎて」と皆さん興奮したり感心したりでした。
妖怪系サイトを運営するハテナさんからは、「個人サイトが下火になって以来、更新が止まっちゃってる妖怪サイトも多い中、更新を続けているサイトがると嬉しくなります^^」というコメントを頂きました。同感です。
それから0時が過ぎ。参加者が何人か退室される中、馨さんから
「すみません。『しっぺい太郎』についてひとつ伺いたいことが。」
ここでタイトル回収です
馨さんによると、静岡あたりでは「しっぺい太郎は岐阜にいる」という説があるとのこと。それだと猿神退治には結びにくいのでは?という疑問から、残ったメンバーで真夜中のしっぺい太郎についての考察大会が始まりました。
岐阜県のしっぺいたろう(「まんが日本昔ばなし~データベース~」より)
「まんが日本昔ばなし~データベース~」のしっぺいたろうに倒されるものは、化け物と書かれていて、正体は古狸になっています。
烏さんによると岐阜の狒々退治として悪源太義平の狒々退治譚。それから飛騨・美濃だと覚の話もあり、猿人型妖怪の逸話は珍しくなさそうです。
平安時代末期の源義平は、祖師野丸という刀で狒々を退治したという話もありました。
また、猿神について馨さんからは「猿って神の使いだそうです」とコメントを頂きました。
さらに岐阜(飛騨高山など)には「猿ぼぼ」という古くから伝わる人形のお守りがあります。赤い猿ぼぼは、疾病除けの意味があるそうです。
猿ぼぼを関連付けるとすると、退治するというより「もしや疾病を運ぶほうが疾病太郎では?」という考察を語ってくれました。
妖怪道中記「浅草の牛鬼」では、病・ケガレを自ら請け負うことで、人々を病から守る牛鬼を紹介しました。さらに、鵺の一部が猿神となって川に流れ後に祀られた伝承もありますね(他に蛇神など)。鵺もまた、病をもたらす存在とも言われています。
そうなってくると、「しっぺい太郎=疾病太郎」というのはナルホド頷けます。
しっぺい太郎と猿神の関係も気になりますね!
「犬猿の仲といいますし、そこからしっぺい太郎の話ができたのかも」こんなコメントもありました。
また鵺ついて烏さんから。
静岡だと「頼政が対峙した鵺が降ってきた」と言われている鵺代(ぬえしろ)という土地があり、岐阜ではサルトラヘビ等の鵺的な妖怪もいるという話がありました。
でも、「鵺と狒々退治は別の話だよねー」ってことになりました。
初参加の馨さんから、妖怪が好きになったきっかけになった人物の話を伺いました。
お母様の知り合いでよく妖怪の話をしてくれたそうです。
夕方。その人物と共に学校へ忘れ物を取りに行ったとき、オオサンショウウオの卵を見せてベトベトさんの正体について語っていたエピソードなどを話してくれました。
怪異を回避するために言う
「べとべとさん お先へお越し」
の「お先へ」の部分は、「ハンザキ」というオオサンショウウオの別称から来ている、という事でした。
待っていてくれるはずの場所にその人物がいなくて、当時馨さんは心臓が止まるかと思ったそうです。でもその場所を離た理由は、「べとべとさん」の正体を明かすことで安心させたかったからなんでしょうね。
「まるで幼少の頃水木しげる氏に妖怪を語った、のんのんばあみたい」とか「羨ましい」という声もありました(笑。
他にもたくさん話しました。
妖怪の同人誌や同人イベント。それから妖怪系のHP。
もうださんが江戸時代の黄表紙などの研究をされているアダム・カバット氏の講演に行った話。
「三次もののけミュージアム」や同じく湯元氏による帝都妖怪新聞。
妖怪探求のための図書館や古本屋巡り。
途中ハテナさん宅が怪異っぽくなって、退室されました(多分、無事だったようです)。
一口に「犬」と言っても、憑き物筋や山中の妖怪と様々ありました。しっぺい太郎と猿神については考察談義が弾み、また隠れた謎がありそうで気になる所ですね。
お題以外では、初参加の馨さんから素敵な妖怪エピソードもあり、こちらも充実した内容となりました。
登録すれば2日前ぐらいに届きます