定期チャット会でどんな話をしているか…
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開催日 | 2017年2月24日(金) |
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お題 | 動物の妖怪 |
参加人数 | 3名 |
参加メンバー (敬称略) | ひだまりこたつ、 ババンバ、 しろた |
参加頂いた皆様 有難う御座いました
参加者が3名と久しぶりの少人数となりました。
その分、じっくりトーク出来たかも知れません。
しろた入室後、しばらく参加者が訪れず一人だらだらしていました。
22:00ぐらいにようやく参加者が現れ、馬の怪異の伝承が全国的に多いかもって事で馬が最初の話題となりました。
馬の首だけが木からぶら下がったり、坂から転がったり。クダンの名前も挙がりました。
後に入室したババンバさんからも「さがり、首無し馬、夜行さんに追いかけられたら、さぞかし怖いでしょうな」とコメントを頂きました。
不気味なエピソードの多き馬の怪ですが、伝承発生の時代の人々にとって「身近な生き物だからこそ怪異になった」という見解でした。
今や実感の持てない伝承としての妖怪ですが、暮らす人々にとってはよりリアルな存在であった事が伺えます。
つづいて、猫の妖怪も伝統的なものから創作までたくさんいるって話になりました。
猫がいなくなると修行に行くと言われる御嶽。
さらに、猫又は死体を操るという言い伝えがあり、死者を運ぶ(奪う)火車の正体もまた猫又と云われることから、死を司る象徴といった印象も受けます。
対して、同じくらい身近な犬は猫ほど多くないって話になりました。
民俗学の視点からしても、犬は人間の味方になる事が多いそうです。「あやつこ」と言って赤ん坊の額に「犬」(大とかxもある)と描く風習があり、「戌の日」など安産にも犬にあやかる風習が今でもメジャーに行われていますね。
犬が人間の味方になる話として、犬が妖怪退治の手伝いをする事例としてしっぺい太郎の猿神退治がありました。
こちらの「猿神」というのは、土着の神さまを示しているのでしょうか?背景が気になりますね。
「昔々、白羽の矢が立てられた家が娘を献上することになったが、山伏がたすけてくれることになった。丑三つ時に神社の神様の後ろから化け物が現れた。娘の入った唐櫃の周りを踊りまわり、蓋を開けようとしたとき、山伏が連れてきた犬が放たれ、化け物をかみ殺した。夜が明けて化け物を見ると、年をとった猿であった。」『昔話「研究と資料」』
怪異・妖怪伝承データベースより引用
上記の犬のポジションが「しっぺい太郎」という名前になるパターンがあるそうです。
退治する側は僧で、退治される猿神は人身御供を要求するのが共通しているみたいですね。
しろた「エロ猿か!」(すみません)
他に蜂の妖怪にも触れました。 巨大な蜂で「蜂王」・「化け熊バチ」という妖怪がいるそうです。「蜂王」は人間の生き血を吸うそうです。 人にとってはかなりの脅威ですが、普通にいても脅威になる存在は妖怪になりにくい?という意見がありました。
最後は、人にとって脅威でありながら妖怪としてメジャーな蛇の妖怪をしました。 八岐大蛇・ツチノコなど神格を持ち合わせた妖怪が挙げられていました。これも蛇の特徴なのかも知れませんね。 その一方、安珍・清姫伝説を始めとし、江戸の怪異譚に見られる女性の嫉妬心から来る怨念が蛇となるケースも数多くあるのでは無いでしょうか。 また、メドューサ(ゴルゴン三姉妹の1柱)、ナーガ、ニーズヘグ(ニーズホッグ)など海外の神話などに登場する異形も挙げられてました。 あと、マムシ(蛇)を掴むと、マムシがおとなしくなる「ニガテ(マムシ指)」という特殊能力があるそうです。常光先生の研究(『しぐさの民俗学』)によるとのことなので、恐らく地方の伝承にあるのだと思います(未確認)。 実際に見せてもらったという話もありました。
妖怪の対策について。
お題とは関係ないですが、口裂け女の話でも盛り上がりました。
その流れから、これからの怪異について。これから妖怪ブームを起こすにはどうしたら良いか熱く語り合い、会は終了しました。
怪異と結びつく動物は、伝承の当事者の人々にとっては身近な生き物であり、また妖怪もより身近であった事が伺えます。
一方、これから妖怪ブームについての試行錯誤もありました。