定期チャット会でどんな話をしているか…
気になる(?)内容を月ごとに閲覧出来ます
開催日 | 2017年4月28日(金) |
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お題 | 死と闇 |
参加人数 | 4名 |
参加メンバー (敬称略) | 雪風、 ひだまりこたつ、 ババンバ、 しろた |
参加頂いた皆様 有難う御座いました
この月のテーマは「死と闇」。
前回であった「今どきの妖怪は可愛いのが主流だ」という意見があり、
「これはイカン!!!」
となったのでこうなりました。
いつもより少人数の集まりで、参加メンバそれぞれが思い思いに語っていただきました。
まず、雪風さんとしろたで浅草の牛鬼のルーツとも言える祇園信仰についての話をしてました。
死を逃れるために穢れを請け負った神(にえ)を祓い清める信仰は、古代ユダヤの贖罪日の風習でもあり、さらに朝鮮から渡ってきたとされる(諸説あるっぽいです)蘇民将来の疫病退散の祭りでもあり、壮大なシンクレティズムかもー!って話になりました。
何人か集まったところで、病院での実話を聞く事が出来ました。
とある病院の上空で「黒い雲みたいなの」がどろりと垂れ下がっているを見た人がいて、最近濃くなって来ていると話しているそうです。
ストレスや不満の塊が具象化されたように思えるそうです。また、病院はどうしたって「死のケガレ」から逃げられないのだからケガレの象徴なのかな、というコメントも頂きました。
かつての平安の都で凶事の象徴であったとされる鵺は、黒煙と共に現れ、帝に病をもたらすものとして退治されました。他にも病をもたらす妖怪・鬼の伝承がいくつかありますね。
たまたま一致していると言えばそれまでですが、中世の時代は死・病のケガレの象徴と似たものが病院に渦巻いていると想像するとまた不気味ですね。
また、ババンバさんから「今では病院に頼れば助かる病気も当時は原因不明ですからね。妖怪として、風刺されてもおかしくないわけです。」とコメントを頂きました。
もう一つ。病院に纏わる、とある終末期の病棟に現れた死神の話を聞きました。
それは死神がいると言われる病棟でした。
勤務での仮眠中。夢で死神っぽい黒い塊を見ました。黒い塊はヒトガタのように見えました。
そして、その黒い塊の目線を追うことが出来なくても、末期で危篤状態になっている患者さんの部屋に行こうとしていることが不思議と解りました。
通したら患者が死ぬと思ったので、「来るな!」と黒い塊の前に立ちはだかりました。すると黒い塊から圧力を感じ、しばらく押し合っていました。やがて圧迫感が消え目が覚め、その部屋の患者さんは翌日亡くなりました。
さらに翌日。
今度は喫煙所でタバコを吸っている患者さんの姿を見ました。声を掛けようとしたら消えました。
最後に一服したかったんでしょう。
「黒い雲」、「黒い塊」も死と関連のあるお話でした。
ババンバさんから現代妖怪として、「牛の首」「地獄の牛鬼」が挙げられました。
「地獄の牛鬼」
この世の中で一番こわい話、それは「地獄の牛鬼」という話だといわれています。
みなさんにぜひおしえてあげたいのですが、ただ、あまりにもおそろしすぎるためこの話をきいた人は、ショックでつぎつぎと死んでしまいました。
そのため、いまではだれひとり、この話を知っている者がいないのです。
学校の怪談5(常光徹 1994年 講談社)より引用
「牛の首」「死に神の話」「死人茶屋」「地獄の牛鬼」はみな同じ展開だそうです。
内容を聞いたら死んでしまうので、生きている人間で内容を知っているものがいない。つまり、誰も「内容を知らない」となります。
死神そのものついてもアレコレ話しました。
「死神は西洋のマントばさあプラス鎌と水木先生の死神のイメージが強い。」というコメントがありました。
更に死神の鎌の由来を掘り下げてみました。
西洋の影響。それから神の創造した人間の命を「麦」に見立てて、それを刈り取るイメージという説があるようです。「神の創造した命」あたりは西洋(というより一神教)的な発想と言えましょうか。
一方、日本の死神が鎌を持つのはかなり最近になってからで、落語や水木作品のなど「純和製」の死神は持っていないという結論になりました。
この時「真・女神転生に出てくるカマの持った天使」がチャット会の時に思い出せなかったのですが、後で調べてサリエルだったことを思い出しました。
サリエルは邪視の持ち主として知られていますが、同時に死を司る神の御使いなので、「生命を刈り取る」カマを持たせたんだと思います。
他に「夜口笛を吹くと死神が来る」俗信や「絵本百物語の死神って、なんだかイメージと違う」という話がありました。
牛頭天王(リンク先では武塔神)が蘇民将来の家を訪れた話が原型になっているのかも?っていう鎌倉の鉢の木の話。
妖怪漫画、特にどろろについて熱く語っていました。
「死と闇」がテーマという事で、病院での出来事や死神。死にまつわる話が多くありました。
中世日本では疫病・死に至る病は今で言う妖怪や鬼に当てられることがあり、それが今でも意識として残っているのではないかな、と思いました。